「子どもたちを守るワクチンの普及を」(医療介護CBニュース)
「有効性と安全性が確立しているワクチンは、すべての子どもたちに打ってあげたい」―。国立病院機構三重病院国際保健医療研究室長の中野貴司氏は2月23日、ワイス主催の小児用肺炎球菌ワクチン・プレべナーの発売記者発表で講演し、肺炎球菌ワクチン接種の普及の必要性を強調した。また、インフルエンザ菌b型(Hib)ワクチンとのセットでの接種が侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)予防に有効であるとも指摘した。
プレべナーは約90種ある肺炎球菌のうち、特に小児で細菌性髄膜炎などIPDにつながる7種を予防する。ワイスによると、2000年から定期接種の対象となった米国では、その前後で7種の肺炎球菌によるIPDの発症が98%減少したという。現在101の国と地域で発売され、45の国と地域で定期接種の対象に指定されているが、日本は98番目の発売国で、任意接種となる。
中野氏によると、細菌性髄膜炎は髄膜や脳脊髄液に細菌が侵入し、感染することにより起こる病気で、▽特異的な初期症状が少ない▽1歳前後の乳児や低年齢児が多くかかる▽後遺症、死亡のリスクがある―といった特徴がある。
細菌性髄膜炎の原因については、そのほとんどを肺炎球菌(31.1%)とHib(60.3%)で占めるが、肺炎球菌が原因の場合の方がより予後が悪いという。中野氏は、それぞれのワクチン接種によりほとんどをカバーできるとし、「両方セットでの接種が大事だ」と述べた。
プレべナーの接種対象は、生後2か月から9歳までの小児。ワイスによると、国内臨床試験での副反応は他のワクチンと同様、赤みや腫れといった注射部位の症状や発熱など。既存の肺炎球菌ワクチンのニューモバックス(万有製薬)では、2歳未満の乳幼児では免疫機能が未発達で、十分な効果が期待できず、主に高齢者に対する接種が推奨されているという。
【関連記事】
・ 他部門の寄与、コストカットで難局回避へ―米製薬大手の7―9月期決算
・ 小児用肺炎球菌ワクチンを国内初承認
・ 子宮頸がん予防ワクチンの承認を了承―薬食審薬事分科会
・ 国内初の子宮頸がん予防ワクチンなど年内承認へ―厚労省
・ 大物ワクチン製剤、国内申請へ
・ <中学3年>6割が塾通い…保護者の85%「教育費が負担」(毎日新聞)
・ 東京入管元職員、収賄認める=在留手続き汚職−東京地裁(時事通信)
・ 1票の格差 東京高裁判決 定数是正に早急な対応迫られる(毎日新聞)
・ 「すぐ戻る」と逃走、追いついた運転手を暴行 タクシー強盗容疑で中国籍の男逮捕(産経新聞)
・ 検察審査会、遺族から意見聴取へ=歴代社長の起訴可否検討−福知山線事故(時事通信)
<アパート火災>2人が心肺停止 4歳と2歳の姉弟か 宮城(毎日新聞)
22日午後4時半ごろ、宮城県名取市増田の2階建てアパート「シャトレーなとり」1階から煙が出ていると119番通報があった。名取市消防本部によると、1階の部屋にいた女児(4)と男児(2)を病院に搬送したが、2人とも心肺停止状態という。県警岩沼署によると、2人は姉弟とみられる。出火当時、母親は買い物に出ていて不在で、部屋には2人しかいなかったとみられる。【鈴木一也】
【関連ニュース】
火災:全焼、父と26歳長女?死亡 埼玉・越谷
火災:男児救出…お手柄の高校生2人に感謝状 京都府警
火災:高校生が4歳児救出 排水管から2階へ
火災:マンション1室焼き4人死傷 仙台
火災:民家全焼2人死亡 埼玉・富士見
・ 元試験委員に罰金=看護師試験漏えい−広島簡裁(時事通信)
・ <民主党>参院選島根選挙区に元アナウンサー擁立へ(毎日新聞)
・ 防衛相「普天間、3月から対米交渉開始を」(読売新聞)
・ 柳田邦男さん 伝記絵本を翻訳…マータイさん「感謝!」(毎日新聞)
・ 長崎知事に自公系・中村氏=民主推薦候補破る(時事通信)
<訃報>中村寛一さん87歳=元百十四銀行専務(毎日新聞)
中村寛一さん87歳(なかむら・かんいち=元百十四銀行専務)23日、肺炎のため死去。葬儀は25日正午、高松市上福岡町2017の2のエレナホール上福岡。喪主は長男修一(しゅういち)さん。
・ 19歳少年を逮捕=大学生の傷害致死容疑−大阪府警(時事通信)
・ <シー・シェパード>メンバー移送、海上保安庁に引き渡しへ(毎日新聞)
・ <学校資金横領容疑>元事務員2人逮捕、偽造領収書で 愛知(毎日新聞)
・ あかりサミットにあわせ 光のイベント、奈良に集結(産経新聞)
・ 元実習助手を児福法違反で逮捕=高校生にみだらな行為−群馬県警(時事通信)
<桜島>「ドカ灰」垂水市に集中 農作物深刻(毎日新聞)
活発な活動を続ける鹿児島・桜島。昨年は爆発的噴火(爆発)が過去最多の548回を記録し、今年はすでに220回を超えた。被害は北西の季節風の風下にあたる大隅半島の垂水市に集中する。連日のように「ドカ灰」が降り注ぎ、市街地は真っ白。特産のキヌサヤなど農作物に灰がこびりつくなど、深刻な影響が出始めている。【新開良一】
「連日の灰できりがない」。桜島に近い海潟地区のキヌサヤ畑で、米田(めた)昭穂(てるほ)さん(82)がつぶやいた。かつては爆発の度、送風機で灰を吹き飛ばしたが、昨年からそれでは追いつかなくなった。米田さんは灰まみれのキヌサヤの根元を指さし「触ってごらん。これは土じゃないよ」。黒く変色した灰は一帯を覆い、厚さ5センチ以上はある。素手でつかむとザラザラした感触が残った。
キヌサヤの実のさやが曲がったり、「焼け」と呼ばれる黒っぽい変色が起きる。傷物は「見向きもされない」ため、廃棄するしかないのが実情という。
業者の買い取りも以前の半値近くまで下がった。「風評」も影響しているという。今季の出荷は5月ごろまでで、市は「このまま降灰が続くと、収穫量全体の半分を出荷できればいい方」と危機感を抱く。
唯一の対策はハウス栽培への転換だ。市は農家へ奨励するが、国や県の補助要件が厳しいこともあり、進んでいない。
米田さんも転換の予定はないという。「ハウスでも灰は積もる。除去作業はできないよ」とこぼす。高齢化が進む地区の農家ではハウスの維持は大きな負担でもある。
深刻な降灰被害は、桜島南岳山頂火口が活発だった80年代以来。だが後継者不足や少子高齢化が進み、余計に被害は深刻のようだ。
一方、市は昨年末、灰収集のためのゴミ袋「降灰袋」を10年ぶりに市内全戸に配布した。被害が深刻な海潟地区には2月にも各戸30枚ずつ追加。だが収集は月1回。それまで道路脇には、灰でいっぱいになった黄色い袋が山積みとなっている。道路清掃にも追われ、清掃車(ロードスイーパー)が連日出動、巻き上がる灰煙の中で作業を続ける。対岸の鹿児島市からも応援を受けた。桜島が平穏だった昨秋に比べると、出動回数は4倍近くにもなるという。
海潟地区を視察した市議は「今、農道を走る車のほとんどは紅葉マークの軽トラ。降灰が続くと作ることをやめる人が出てくるのでは」。関係者は焦りを募らせている。【新開良一】
【関連ニュース】
桜島:火山活動が活発化 1月に爆発的噴火131回
桜島大根:本物の迫力を感じて 東京でコンテスト優勝作を展示
桜島:爆発的噴火が最多
旅:活火山の島を満喫 鹿児島・桜島
県:桜島活動活発化、降灰被害の実態調査へ 対策会議を設置 /鹿児島
・ 愛子キティちゃん、売れてます!金メダルならプレミア化!?(スポーツ報知)
・ <公用車談合>北海道開発局の当時の幹部ら4人処分 国交省(毎日新聞)
・ <爆発事故>7人搬送1人重傷 北海道・飼料会社工場(毎日新聞)
・ <112番元素>命名「コペルニシウム」…寿命1千分の1秒(毎日新聞)
・ GHや通所などの新規開設加速へ―セントケアHD(医療介護CBニュース)